いくつもの出会いと別れを繰り返し Vol.10
9/4ホテルを引越し
今まで泊まっていたホテルは、外国人客が集まってくる観光地にあり、ネットカフェやマクドナルドなど、便利だし、食べ物に悩まなくてすむので、結構よかった。
なにより、ホテルの人とは、馴染みで信用できることが大きい。
しかし、残念ながら調査地から離れていて、交通が不便なのだ。
そこで、調査地近くのホテルに引っ越すことにした。
調査地は・・・
これまた爆弾テロのあった場所の近く。
ネィティブタウンと呼ばれ、超密集地域なわけで・・・
英語が通じないことが多いわけで・・・。
当然食事も完全インド食化・・・
内臓・・・もつかなぁ・・・
「別れ」
前回の予備調査の時も、同じホテルを利用していた。
強盗にあったときに、日本領事館との連絡や、警察との交渉、怪我の治療など、このホテルの人が親身になって面倒見てくれていた。
今回もよほど心配だったのか、前回強盗に奪われたパスポートや航空券など貴重品は、彼らの金庫に預かってくれた。
外に出かけるときは、
「10時には帰ってくるんだよ!」
「知らない人についていっちゃだめだよ!」
「ドラッグとかやってないだろうね?」
ほとんど”親”である。
しかし、そんな彼らがいるおかげで比較的安心して長期滞在できるのである。
彼らとの別れはちょっと涙がでそうになった。
J「本当に今までありがとう」
ホテルの人(h)「調査が成功すること祈ってるよ」
J「がんばるよ」
h「あ、パスポート返さなきゃね・・・」
j「?」
h「あ、パスポートが無い!!!」
j「え”−−−−−!!」
h「ニヤニヤ」
笑いながらパスポートを出してくれます。
あ、前回はボブサップ(※)で、今回は、これか・・・
h「航空券返さなきゃね・・・」
j「!!!」
h「あ、航空券が無い!!!!」
うわ、天丼だ!!!
日本独自の笑いの技術だと思っていた”天丼”
インドでも同じような笑いのテクニックがあったとは・・・
h「トラベラーズチェック返さなきゃね・・・」
j「ま、まさか・・・・」
h「あ、トラベラーチェックが無い!!」
さ、三回繰り返したよ!!!
笑いの鉄則で、天丼は三回繰り返すことが鉄則らしい。
こ、このインド人ホテルマン・・・侮れません。
この人に弟子入りしたくなりました。
※天丼:笑いを取るテクニックのひとつで、同じギャグをわざと繰り返すもの。
ボブ・サップ:前回の調査の時には、パスポートがボブサップ似の人のパスポートのすり変えられた。