Vol.21

JEIES2003-10-04

『祭り』


調査期間は約60日。
その間に、インドでは大きな祭りが3つあり、その祭りの期間の合計が10+7+10=27日
えーと、2日に1回祭りをしていることになります。
10月は雨季明けにあたりまして、そのせいか祭りが目白押しでございます。


これがなかなか調査の障害になっていて。
祭りの間、人々は、大音量で音楽をかけ、ドラムを叩き、踊り狂いながら、町中を練り歩くいている。
それは、ブラジルのカーニバルなんかの肉体から湧き出る恍惚って感じではなくて、まさにトランスというか催眠というか、ちょっとみんないっちゃってる感じなのです。
町の人達は、町を練り歩く人達に、赤い染料を混ぜた水を掛けて、彼らのトランス状態に拍車を掛けているような感じです。


あまりに危険なにおいがするので近寄らないようにしているのですが・・・


近寄ったらきっと、もみくちゃにされることでしょう。
服なんかびりびりに引き裂かれるかもしれません。
カメラなんか水で壊れちゃうでしょうし。
こじきの人達もいつもの20倍くらい強気に、お金を要求してくるので、ほとんどカツアゲ状態となるでしょう。


そんな、異常な状況下で、調査・・・
インド調査は命がけでした。やっぱり。


いや、時期さえ選べば大丈夫なんですけどね。
フォーローすると・・・。


調査の相方の人達も・・・
いつの間にやら・・・ボロボロ・・・
すいません。俺のために・・・


え、最終日は・・・タージマハルホテル※で飲み放題、食い放題をおごれと・・・?!
お、おごりますとも、それくらい。


祭りに騒ぐ一般大衆め。日本男児の豪遊ぶりを見るが良い・・・



※ムンバイでもっとも高級とされるホテル。
一泊250ドル〜・・・
飲み会の予算・・・‘いくらで収まるかなぁ・・・
日本でいえば、帝国ホテルの懐石料理の店で飲み放題、食い放題のパーティやるようなもの・・・


いや、良い人だし、手加減してくれるよね・・・





『お願い事』


インドの人は結構ダメもとで無茶なお願いをしてくることがある。


店の人と店先で話をしていたら、
「そのデジカメくれよ」
初対面の人にデジカメはあげれません。
高いんだから、俺にとっては。
いや、あんた、何でダメなの?って顔しないでよ。
それが普通だって。



タクシーの運転手と話をしていたら
「日本に行きたいんだけど、招待してくれない?」
初対面の人を日本に招待できません。
いや、納得いかないって顔しないでよ。
手続きとかお金とか世話とか・・・かなり大変なんだから。



調査中、住民の若者に詳細を説明していた。彼も大学生とのこと。
「今度、日本人の大学生の女の子紹介してよ」
初対面の人に、無責任に女の子の紹介はできません。
っていうか、俺が紹介してもらいたい。
何にらんでるんだよ。そういうことはインド人の女の子を私に紹介してから言うもんです。



ホテルへの帰宅途中、声を掛けてきた人が、いきなり
「結婚してくれませんか?」
初対面の人とは結婚できません。っていうか日本では男同士の結婚は許されてません。
そういうことは、女の子に言ったほうが、まだ可能性は高いと思います。
いや、そんな熱いまなざしで私を見ないで・・・



『カレー』


インドに調査に来て、カレーについて触れなければ「バッタモン」と言われかねないのでカレーについて。


体調が戻りまして、それ以来、一日3食カレー生活でございます。
カレーは、まあ、日本にいる時から好きな食事ですので、まあ、耐えられるものですが。
問題は、その”量”と”辛さ”なわけです。


インドの普通の食堂でも、ライスを注文すれば、どんぶり二杯分くらいのご飯と、皿一杯のカレーが出されます。
量が多ければ残せば良い話ですが・・・
そこは、日本人。
昔から、食べ物を残すことは悪として育てられた私。
残せない。
食べ切ってしまう。
客を満腹にすることがもっとも良いサービスとされているインドの食堂と、残すことを悪とする日本人。
その結果はあに図らんやである。


それに、香辛料の食欲増進効果もあいまって、食べ切ってしまうわけです。
食後に、身動きが取れなって食後一時間くらいは身悶えます。


辛さについてですが、どうやら、辛さというのは、脳内のアドレナリンを刺激するとか。
つまり、辛さというのは、ある種の快感となるらしい。
いつの間にか、辛さが心地良いというか、なくては物足りないものになるのです。


こうして、日本にいた時には考えられない量のカレーを毎日、食しているわけですが。


飽きはこないです。
なぜなら、そのバリエーションは豊富ですので・・・
地方毎の味があり、またマトンや魚、チキンなど素材毎の味があり、またほうれん草、オクラなど日本ではあまりお目にかかれないカレーなんかも普通に食堂で出されるわけです。
スープを頼めばそれも、豆などからよく出汁の効いたカレースープ、それがおいしいと感じられる今日この頃。


国が違えば食の事情というのはここまで異なるのかってくらい、違うもので。
それを味わうのもフィールドワークの楽しみの一つ。


彼らにとっては、カレーというのは、我々にとってご飯と味噌汁と同じ位の位置づけだと思えばイメージしやすいでしょうか?
こちらでは、カレーとご飯、チャパティ、ローティなどが中心に料理が形作られているのです。


さて、毎日、大量に食してるわけで・・・太るのかと思いきや、相変わらず減り続ける体重。
多分、原因は、香辛料の発汗効果と、日本にいたときには考えられないくらい大きなう○こが出てるからだと。


すいません。今回の調査日記、シモが多くて・・・


当初、食事に苦しんでいましたが、今ではすっかり楽しんでおります。