Vol.22

『流行』

日本でも2,3年ほど前から、Gパンの股上が浅いものが多くなりましたが、インドでもその流れはあります。
流行に敏感そうな若者達は、男女ともにブーツカットの股上の浅いものを好むように思います。


そういえば、ノースリーブのシャツを上手に着こなす女の子も多いですし、どうやら、そういった流行のようなものは、世界中同時進行するものなのかもしれません。


しかし、ローライズのズボンは・・・
背中からパンツが見えやすくちょっと危険。
しかし、とかく、ガードの固い印象のあるインド女性。
さすがにローライズのはきこなしも隙がない人が多いなぁと思って感心していました。


しかし、日本でも少しくらいパンツが見えても気にしない女性がいるように、インドでも・・・


今日はマクドナルドで食事をしていました。
比較的、流行に敏感な若者が集まるインドのマクドナルド(インドではマクドナルドは高級店に属します)。
店内の人間観察などをしていたわけです。
「やっぱり、インドのマクドナルドはちょっと、リッチな層の人が多いなぁ」
とか、
「インドの最近の若い男の子って、顔濃いけど、体の線が細くて、胸板が薄いし、モデルみたいだなぁ」
とか、
「インドの女の子、おしりは若干色薄いかなぁ・・・」
とか・・・
「え”え”え”・・・・け、ケツ、見えてますけど・・・」

困りました。
ローライズのGパンを履いた女の子が、背中をこちらに向けて座っているわけなんですが・・・
パンツではなく、その・・・おしりが半分くらい、見えてるわけです。


こ、これは、わかっててやってるのか?
いや、インドで半ケツは多分、捕まるか、襲われるかするくらい、とっても危険なハズ。
わざとではないだろう。
し、指摘すべき?
いや、でも、どうやって?
ヒンディ語で「半ケツ」なんて言葉しらないし・・・


教えるべきかどうか、途方にくれて悩んでいる間に、彼女は食事も終わり外に行ってしまいました。


自責の念に・・・私は苛まされていました。
「教えてあげるべきだった・・・」
私には勇気がありませんでした。


「写真とっておくべきだった・・・」
私には、その勇気もありませんでした。



『CDショップ』


インドでは洋楽のCDなど日本より安く買えます。
一枚300Rs前後。
現在のレートが1Rs=2・5円ですから、750円前後でCDが買えるわけです。
地元のインドのCDならさらに格安で買えるものもあります。


買ったCDはEminem "The Eminem Show"とインドジャズのShakti with John McLunghkin(例のインドジャズ)のCDです。


このセレクションに私の中で多少の後悔の念がないわけではありません。
「せっかくインドのCDショップに来て、なんのネタにもならないCDを買って良いのか?」


※CDはネタのために買うものではありません。


トピックになりそうなのが。
Buddha Trance:お経がトランスのミュージックに乗って流れてきます。
Yoga meditation:ヨガの修行の瞑想をするための音楽だそうですが、基本的にトランス。
という二つのジャンル。
そう、この国の人は意外とトランス好き。
祭りの時には、大音量で音楽をかけてトランス状態で踊り狂っています。
(その音楽はトランスとはまた違ったものでしたが)
宗教とトランス・・・実は結びつきが深そうです。


さて、仮にこれらを日本にお土産として買って帰ったとしましょう。
研究室もしくは友人の反応が思い浮かびます。
「あの人のお土産って、前からロクなのなかったけど、今回は特にひどいよね。」
「前から怪しいと思ってたけど、宗教にトランスって、ダブルでいっちゃったね。」
「こういうのが面白いと思っているあたりイタイよね」
「前々から病んでいるとは思ったけどここまでとは・・・」


・・・やっぱり、無難に、スパイスとレシピとをお土産に、カレー大会が良いと思います。



『酒』


インドでは、お酒が禁止されているところが多い。
ムスリムは基本的に禁酒だし、禁酒の州まである始末。
どうやら、お酒とドラッグの位置づけは似たようなところにあるらしい。


外国人は、大目に見てもらえるらしく、ホテルのバーや、街角のレストランなどでも酒を飲むことができる。
私たちにとって、調査中暑いなかでの作業で大量の汗をかいて、それを終えた後で飲むビールは欠かすことができません。
それがあるから、がんばれると言っても過言ではありません。


そうして毎日のように飲んでると、インド人とも飲む機会に恵まれたりするわけです。
「一緒に飲もうよ」
なんて声をかけられたりするのです。


今日、一緒に飲んだのはムスリムの人。
「あれ・・・ムスリムってお酒飲んじゃいけないんじゃ・・・」と言うと
そのインド人はウィンクして、ビールをラッパ飲みしてます。


うーん、どこでも破戒僧みたいな人はいるもんだなぁと思いつつ、だんだん酔いがまわってくると、男同士の話題というのは何故か猥談へ・・・
これはどうやら世界共通のようです・・・


話の内容は・・・ここで書く事が憚られる内容だったんですが・・・
えーと、インド人もやることはやってんだ・・・ってことと、日本はそういう方面では変態っぽいイメージを持たれてるのね・・・ってこと。
いろいろ妙なイメージ持たれてて・・・どうも心外というか、なんというか・・・


シモの話って、嫌いではないし、どちらかというと好きなんだけど、「日本人って、変態だよね」「スケベだよね」なんてイメージを持たれる事を考えちゃうとうかつな発言しにくいなぁとか思ったり。
まあ、かといって話をしている最中は、話の流れにまかせてありのまま話すしかないわけですが。
でもねぇ、彼らが期待しているようなアブノーマルなことがそんじょそこらで行われているわけではないっていうのは伝わっているのかなぁ。


うーん、日本人が特別アブノーマルなわけでは無いとおもうんだけどなぁ。
そりゃ、一部には、ものすごくアブノーマルな人達がいることは知っているけど。
でも、大方の人は、かなり淡白な人が多い国だと思う。
かえってそういう意味では、インドとかは、歳をとっても重ねても「元気だなぁ」とか「盛んだなぁ」って驚かされるようなことが多いし。


日本人の妙なイメージの広がりはインターネットとか旅行者の振る舞いの影響かなぁとか思ったりもする。
あと中国買春ツアーとか、団体行動で妙な事になってることがニュースになってることとかね(一人なら良いって話でもないけど、団体で恥じさらすなよって思わなくもない)。
ネットの画像とか映像とかそういう団体行動とかを、一般の日本人のイメージと重ね合わせられるのは・・・ちょっとまずいというか、あまり気分の良いものではないなぁと。


あ、話それたけど、言いたかったことは、『腹の内側探りたければ、一緒に酒を飲め』っていうのは世界に通じるって事。